子どもの頃から節分は豆が沢山食べられるし、鬼に豆をぶつけてやっつけることができるので、結構好きな行事でした。今では全国区で知られるようになった「巻きずしの丸かぶり」も関西の実家では節分のお楽しみの一つでした。母はしいたけを甘辛く煮て、甘くない卵焼きを焼き、かんぴょうも焚いて、きゅうりを細長く切って、自宅で巻きずしを巻いていました。子供用には海苔を半分にカットして短めの巻きずしにしてくれて、恵方の方へ向き、無言で食べきりました。結構な本数を巻いていたように思いますが、全部いただいたのでしょうかね。
節分とは
ご存じの方が多いと思いますが、2月3日(金)がそれにあたります。節分というのは、季節を分けること。二十四節気の「立春、立夏、立秋、立冬の前日」が節分ですが、年の始めの立春の前日がクローズアップされている感じです。
由来
古来より、季節の変わり目に、何か普段とは異なることが違うことが起こったり、思いがけない出来事に見舞われたりしやすいとされてきました。そこで、立春の前日に悪いものを追い払って、幸運が舞い込むようにと願って始まったのが、節分の行事です。はじまりは平安時代や室町時代など諸説ありますが、日本に古くからある伝統的な行事の1つとなっています。
豆まき
豆は「魔滅(まめ)」ということで、無病息災を祈る意味があります。昔、京都鞍馬に鬼が出現し、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治することができたということです。「魔の目」に豆を投げつけて「魔を滅する」につながるということです。数え年の個数だけ豆を食べると病気にならずに健康でいられるときいたことがあります。「火」で大豆を炒ることで、鬼を封じ込めるという意味があり、最後は、人が豆を食べてしまうことにより、鬼を退治した、ということになるようです。
魔除け
柊の先に焼いた鰯の頭を指したものを玄関先に飾る風習もあるようです。これはトゲトゲした柊の葉は鬼でも目に刺さったらひとたまりもありません。また、鰯を焼いた時の煙が鬼はとても嫌いらしいです。結構繊細ですね。門や玄関に小枝を指しておくと最強の鬼よけになって、鬼は絶対に近寄らないそうですよ。(最近は生きている人の方が恐ろしいこともありますが)
恵方巻
節分に食べる太巻き寿司のことを「恵方巻」と呼びます。元は、関西を中心に食べられていましたが、今では全国に波及しつつありますね。縁を切らないよう、巻いた恵方巻を、その年の恵方(今年は南南東)を向いて、無言で1本食べきるのが正しい作法です。無言で食べるのは「話すと運が逃げていく」と考えられていたから。誰が言いだしっぺなんでしょうね。
季節ならではのお細工物
日本の季節は先取りすることが多いです。その時期を過ぎると使わないということもあります。節分には豆や鬼・お多福などなどモチーフは沢山ありますが、やはり過ぎてから使うのは野暮ということになるようですよ。その時期までのお楽しみであり、過ぎたことではなく、次の季節に思いを馳せる楽しみを古の方たちは知っていたのでしょうね。
お多福さんは可愛らしく、鬼は少しだけ怖めにつまんでみました。これも作り手により、様々な表情を作ることができますね。帯留でも良いですが、ブローチにしておくと使いやすいかもしれませんね。
和の暦に合わせた行事はとても日本の風土にあっているなと思います。2月3日の節分もちょうど寒さがピークを迎え、どんよりとした空模様や雪が沢山降ったり、体調を崩しやすかったりする頃です。
そんな時に豆まきという行事、皆でやるということや悪いモノ(鬼)を吹き飛ばそうという、とても前向きに元気になれるものです。1年に1度のルーティンですが、準備をしっかり行い、本番を迎え、後始末をする。これら一連の流れは何ごとにも通じます。手仕事のつまみ細工も作る準備工程から作るところ、最後整えるところまで、時間をかけ、気を配り、心を込めるところはそうした和の行事と通じるところがあるように思います。
そんな時間をご一緒に過ごしていただけるワークショップを2月末に開催いたします。次の行事【桃の節句】のお飾りです。楽しいお話し沢山できると嬉しいなと考えております。
和を暮らしに取入て、毎日を丁寧に優しい気持ちで過ごしていきたいですね。丁寧な和暮らしでは上質な暮らしを引き寄せる、そんなお話を皆さんとしたいと考えています。
ブローチ
各日 定員:5名 講習費+材料費+税=3,300円
9月12日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
10月10日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
11月14日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
お申込み手順
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