【節分】は季節を分けると書きます。季節の変わり目にあたる『立春』『立夏』『立秋』『立冬』の前日のことを指します。
春から1年が始まるとされていたので、「春の節分」が尊ばれ、「節分」といえば「春の節分」という認識が広まったようです。
2022年の節分
春の節分:2月3日
夏の節分:5月4日
秋の節分:8月6日
冬の節分:11月6日
節分いろいろ
恵方巻
その年の縁起の良い方角「恵方」を向いて巻寿司を丸かぶりで食べると願い事が叶って、招福する食べ物とされています。元々は関西方面だけでしたが、今では全国的になっていますね。
恵方
その年の幸運を司る神様「歳徳神(としとくじん)」がいる場所(方角)を指します。歳徳神のいる場所は年によって変わります。(なので、毎年恵方が変わるんですね。)
「恵方」は基本的に4方向ってご存知でしたか?東北東、西南西、南南東、北北西です。それに、十干(じっかん)と呼ばれる暦を表示するのに用いられる十二支のようなものを組み合わせて、恵方の方角が決められています。
2022年恵方:「北北西微北」/「微北」=「やや北」。 2022年は「壬寅(みずのえとら)」の方角なので「北北西微北」と定められた。
引用: いざさ(IZASA)
豆まき
福豆
炒った大豆を桝(ます)に入れ、神棚にお供えしたものを福豆と呼びます。神棚がない場合は目線の高いところに白い紙を敷いてお供えしてもよいようです。昔から穀物には霊力が宿ると考えられ、福豆は邪気を払うと考えられてきました。正式にはこの福豆をまくのを豆まきとしていました。
まく人
豆まきを行うのは「年男」とされてきました。現在では年男、年女、あるいは家族がまきますが、地方によっては厄年の人がまく風習もあるようです。本来、年男とは一家の主人をさしましたが、現在ではその年の干支に生まれた男性を年男といいます。
福茶
福豆をいれた縁起の良いお茶です。作り方:①昆布の佃煮か塩昆布、梅干し1個、豆まきに使った福豆を湯のみに入れる。②熱湯を注ぐ。豆は3粒(吉数)入れます。梅の花はおめでたい花、昆布は「よろこぶ」にかけています。豆がお湯でやわらかくなり、香ばしくやさしい味のお茶になります。ほっこりしそうですね。
魔除け・厄除け
柊鰯(ひいらぎいわし)
実物にはめったにお目にかからないですが、柊の小枝に焼いた鰯の頭を指したもの。トゲトゲした柊の葉は触るとヒリヒリ疼き、いくら鬼でも目に刺さったらたまらない。また、鬼は鰯の焼いた時の煙と匂いが大の苦手だとか。門口、玄関に小枝を指しておけば最強の鬼よけになって、絶対に近寄ってこないとか。
主に大阪や京都など、関西で行われている風習で、魔除けの意味を込めて、焼いた鰯を食べるのもよいとされています。
目籠(めかご)
軒先の高い場所に、竹竿で目籠(目の粗いカゴ)を吊り下げて、鬼を追い払う静岡県の中西部の風習もあります。また、千葉県では逆さまに吊るした目籠を、鰯の頭を大豆の枝に刺したものと柊、グミの枝を束ねて門口に刺し、鬼が近づかないようにするとか。割り箸に刺した鰯の頭としっぽ、柊またはアセビの枝を目籠に挿して、玄関に置くという、岐阜県恵那地方の風習もあるようです。家人も匂いでやられてしまいそうですけどね。
護符(ごふ)
鬼の顔をかいたお札を戸口や玄関に貼り、鬼の侵入を防ぐ「鬼めくり」という風習が岐阜県下呂市竹原地区では今でも残っています。短冊状の紙に鬼の顔、13の点、一筆で書いた星などを描く岐阜県美濃加茂市周辺には「鬼の十三月」という風習もある。戸口や玄関に十三月とかいたお札を貼ると、「十三月?」と鬼が考え込み、その間に夜がふけてしまうことを狙ったのだとか。鬼は漢字が読めるのですね。
豆まきや恵方巻以外にも節分のことって色々あります。昔のことと片付けるのは簡単ですが、由来やそれ自体に込められた想いなども紐解いていくと1行事もなかなか興味深くなります。普段の生活に少しだけスパイスをきかせるように取り入れていくと疲れていても、元気が湧いてくると思います。つまみ細工も同様に季節を感じるように花などをつまんでいくと指先に気持ちが集中して、嫌だなと思うようなことも忘れてしまったりします。ゆっくり進めることをたまには取り入れてみるのも悪くないと思います。
1月も早々と過ぎ、気づけば2月。お水取りももうじきです。1年で1番寒い時期とも言われていますが、それだけ春に近づいていると考えるとそれすらも愛おしく思えます。我が家の節分は巻きずしを手巻き寿司にして、1本目だけ黙食するようにしています。もちろん、皆同じ方向を向いています。豆を競って食べるようなことはありませんが、豆まきをして年の数よりちょっと少な目にいただきます。皆さんのご家庭では、こういうことだけやってます。などなどございますか?そんなお話しも皆さんとできるようになると良いなと考えています。
丁寧な和暮らしのYouTubeチャンネルでは、日本文化を楽しめる動画も数多くアップしています。日本の行事に使えるつまみ細工の数々や、なるほど納得な日本の風習、知っていそうでちょっと忘れていた和の道具の使い方など、ぜひご覧いただければと思います。お気に召していただけたら高評価をお願いいたします。また、質問やご相談などコメントいただけると嬉しいです。。