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【梅・桃・桜】春を呼ぶ花たちの違い

日本人の好きな花の一つである『梅・桃・桜』咲く時期と花びらが少しづつ違うことは何となく知っています。それぞれの花の違いを説明できるなんて、素敵な人って印象を受けそうですね。

松や竹と並んで縁起が良い花とされる「梅」、桃の節句(ひな祭り)に飾る「桃」、入学・卒業、お花見で目を楽しませてくれる日本人らしい「桜」。これらの花はすべてバラ科の植物。パッと見だけでは区別が難しいとされています。
それぞれの違いを見ていきましょう。

【桜と梅と桃】の違いとは?

引用: The GATE

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花びらの先は丸い形、花枝はほぼ無し、一つの節に花は一つ、葉は花が咲き終わってから出てきます。幹は黒が強くざらつきを感じます。

白梅・紅梅のコーム(つまみ細工)

桃の花

花びらの先は少し尖った形、花枝は短い、一つの節に花は二つ、葉と花が同時期に見られる。幹は白っぽく、ツルツルしており、まだら模様がある。

桃の花コーム(つまみ細工)

花びらの先は割れた形、花枝が長い、一つの節に沢山の花、花が終わった後に葉が見られる。幹は赤茶色で、ゴツゴツした横縞模様が特徴的。

枝垂れ桜のかんざし(つまみ細工)

その他の違い

咲く時期や色・香り

一般的に、開花順は梅➡桃➡桜。地域や気候によって開花が重なることもありますが、開花時期を知っていると、おおよその見当をつけることは可能ですね。

開花時期は1月下旬から4月下旬にかけて。ただ、品種によっては12月半ばの冬至の頃に咲き始めるものもあります。お正月辺りに目にしたり耳にしたりする気がしますけどね。

色は大きく紅色系と白色系に分けられます。配色は単色を始め、芯の部分が淡いピンク色で花びらの周辺は濃い紅色など1つの花の中で色が異なるものまで様々あります。また、1本の木から違う色の花が咲くことも梅の大きな特徴の一つです。梅は少しの遺伝子変異で花の色が変わりやすく、紅白の梅の木になることもあるそうです。香りは主成分が同じである、ジャスミンやイランイラン、クチナシと同じような香りがします。

桜とほぼ同時期に開花します。桃➡桜の順番で開花することが多いですが、気候や地域によっては開花時期が重なることも多々あります。桃の節句(ひな祭り)に飾られるのは鬼が嫌うという謂れもあるようです。色は白、薄いピンク、濃いピンク、赤など、種類や個体によって異なります。梅と同様1つの木で白とピンクなど違う色の花が咲くこともあるようです。香りは花に顔を近づけると薄っすらと感じられる程度です。桃の香りはしないんですね。

開花時期は3月中旬から5月上旬。例年最も早く開花するのは沖縄などの気候が温暖な地域で、反対に春の訪れが遅くなる北海道や東北北部は最も遅く開花します。桜前線の北上などとニュースで耳にすることも多いと思います。

色は白や薄いピンク、濃いピンクなど、種類や個体によって色々です。香りは、アーモンドやバニラなどのような甘い香りやバラの香りに似た深くて優雅な香り、桜葉漬の香りなどが絶妙に混ざり合った甘い香りなど。とはいえ、大半の桜の香りはとても弱く、花に顔を近づけてもわかるかどうかという程度です。また、桜は食することもあります。代表的なのは、桜葉漬や桜餅。桜の匂いがふんわりと香る和菓子を食べたり、お茶を飲んだりすると、春をより一層感じますよね。



実有己さんのつまつま日記

寒い時期を耐え忍んで、可愛らしい花を見せてくれる【梅・桃・桜】。どれも甲乙つけがたいくらいです。ただ、それぞれに勝手なイメージを持っていて、『梅』はすっきりした姐御肌の着物が似合う女性。『桃』はやはり桃の節句のイメージが強いです。『桜』はピンクのグラデーションで一斉に花びらが散る様が儚くて美しい日本の美意識を刺激されるように感じます。つまみ細工をつまんだことある方なら誰でも1度はつまんだことある題材ではないでしょうか。色も形も大きくは違わなくても込める気持ちや使うシチュエーションはそれぞれ違うかと思います。この時期はどれかをお教室の課題にすることがとっても多いです。今年はどれをつまみましょうか?今年は<枝垂れ桜の簪>を染から作っていただきます。🌸

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着物、茶道、和小物を暮らしに取り入れると良いコトが起こりそう。 噛めば噛むほど味が出る小さな幸せを感じられそうな気になります。
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