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【お正月編】受け継がれているもの

お正月といえば、お年玉、お節、お雑煮、初詣などなど普段とは違うことが沢山ありますね。子どもの頃はお年玉が気になっていましたが、元々はお金ではないってご存知でしたか?それぞれの意味を知ると更にお正月が楽しくなると思います。ちょっと覗いてみましょう。

年始、文字通り年の始めです。気持ちもしゃっきっと引き締まります。元日はおうちでゆっくり過ごし、2日から初詣や書初めなど事始めを行うことが多いです。そんなお正月がすぐそこまで来ています。皆さんは、どんなお正月の過ごし方されるのでしょうか?

年始のしきたり

初日の出参拝

初日の出を参拝するのは、日本古来のものですが、特に江戸時代に流行ったようです。始まりは天皇の元旦の儀からで、それが庶民の間に広まり、初日の出を拝むという習慣になりました。初日の出の際には、願い事やその年の決意などを祈ることが多いです。

初詣

1年の始めに神社やお寺にお参りに行き、新しい一年の幸せを祈願すること。

平安時代から伝わる「年籠り(としごもり)」という風習が起源と言われています。「年籠り」とは、神社の氏子の家々の家長が、大晦日の夕方から元日の朝にかけて、神社にこもり、新年の豊作や安全を夜通し祈るという儀式。時代を経てこの「年籠り」が、大晦日にお参りする「除夜詣」と、元旦にお参りする「元日詣」に分かれたのではないかと言われています。江戸時代には、元日詣は「恵方詣」とも呼ばれており、人々はその年の恵方にある神社にお参りしていました。初詣は通常、3が日の間に行く人が多いですが、松の内の間に行けばいいので、ゆっくりできる時にお参りでも良いですね。

初詣

晴れ着

お正月などの「ハレ」の日に着るものを晴れ着といいます。母は、何かコトある時には同じ着物に紋付の羽織を着てお出かけしていました。特別高価な着物などではなかったですが、それも晴れ着と呼べると思っています。ハレの場、ハレの日に着る衣服。よく見かけるのは、七五三や成人式、結婚式などに着る、正装です。

私の晴れ着(片身代わり)

初夢

元日から2日にかけて見る夢とされるのが一般的のようです。ただ、元日はずっと起きていて2日に寝たのなら、2日から3日にかけて見た夢と柔軟に考えても良いようですし、新年最初に寝た日に見なかった場合、その年初めて見た夢を初夢としていい、という考え方もあるようです。

一富士、二鷹、三なすびはよく耳にすると思いますが、その後に続きがあるようです。

四扇(しおうぎ)
扇はお祭りや舞踊の時に使用する小道具で、末広がりの形であることから、子孫繁栄や商売繁盛を意味します。

■五煙草(ごたばこ)
煙草は当時、お祭りやお祝い事など、人が集まる席に欠かせない嗜好品。煙が上へ高く上がるため、運気上昇を意味します。

■六座頭(ろくざとう)
座頭とは、琵琶法師のことで、「毛がない」が「怪我ない」に掛けており、家内安全を表すといわれています。

他にも、七福神を乗せた宝船や蛇、朝日や鳥居をくぐるといったものもあるようです。

三なすび
一富士

お雑煮

お正月の楽しみの一つ『お雑煮』。地域により、またご家庭により、その内容は千差万別。お餅も丸もちや角もち、焼いてから汁に入れる、そのまま汁に入れて煮る、甘い味付けのところもあると聞きます。おおざっぱに分けて、東日本はすまし汁に角もち、西日本は白みそ仕立てで丸もちと言われています。私は関西出身ですが、実家のお雑煮はすまし汁に焼いた丸もち、鳥のせせり、大根、ニンジン、ほうれん草が入っていましたので、私も踏襲したお雑煮を家族に作っています。他には、お餅を使わないところもあるようです。

おせち料理の意味

引用: SLCreation

お節

「おせち」とは季節の節目(ふしめ)に当たる「節(せち)」の日を指す言葉です。かつて平安時代の朝廷は、正月を含む5つの節に「五節会(ごせちえ)」の儀式を行い、特別な料理である「御節供(おせちく)」を神に供えていました。

その後、3月3日などの日本の文化と関わる5つの節の日「五節供(ごせちく・ごせっく)」の行事が導入されます。江戸時代に入り、幕府が「節句(せっく)」の名称で公式な祝日として定めると、庶民の生活にも浸透しました。やがて、御節供は最も大切な正月の料理を指し、「おせち」と呼ばれるようになりました。

三が日は「縁を切る」につながる刃物は使わないなどのいい伝えや、接待で忙しいなどの理由から、年末のうちにおせちの味を濃く作って保存を効かせ、正月は台所に立つ回数を減らしたともいわれています。

hot-sunによるPixabayからの画像

1.五段重

5段の重箱に詰めますが、地域によって詰めるものは変わります。なお、5段目は「福を詰める」場所として空箱にしておきます。

  • 壱(いち)の重(じゅう)・・・祝い肴と口取り
  • 弐(に)の重・・・焼き物
  • 参(さん)の重・・・煮物または酢の物
  • 与(よ)の重・・・酢の物または煮物

2.三段重

  • 壱の重・・・祝い肴と口取り
  • 弐の重・・・焼き物と酢の物
  • 参の重・・・煮物

3.お節の内容

祝い肴

「祝い肴三種」や「三つ肴(みつざかな)」と呼ばれます。祝い肴は、子孫繁栄、不老長寿、豊作を意味する3品を用意します。関東地方の祝い肴は「数の子」「黒豆(くろまめ)」「田作り・ごまめ」、関西地方は「数の子」「黒豆」「たたきごぼう」が一般的です。

口取り

「かまぼこ」形が日の出に見えるところから縁起が良いと言われています。

「伊達巻」巻いた形が書物や掛け軸を連想させるところから、知性や文化の発展、学業成就の願いが込められています。

「昆布巻き」福を授かる、子孫繁栄、両親の長寿を願うものとされています。

「栗きんとん」黄金色が小判や金塊に似ているため、金運の上昇を願っていただきます。

「錦卵」金(黄身)銀(白身)の糸で錦の布が織れることから、◎財宝や◎豪華さの意味が込められています。「お多福豆」たくさんの福を運ぶ縁起物とされています。

「チョロギ」◎長老喜◎や◎長老木◎千世呂木などの当て字をして、黒豆に添えてマメに働き、健康で長生きすることを祈願します。

「蛸」見た目が紅白になるため、縁起がよいとされています。また、◎多幸の字を当て、墨を出して逃げる様子を「苦難や困難を煙(けむ)に巻く」に関連づけて縁起を担いでいるようです。

焼き物

「鯛」七福神の恵比寿様が手にする鯛は「めでたい」につながる縁起がよい食材で、赤い色は慶びを表し、姿が美しく味がよいことから、「結納(ゆいのう)」や赤ちゃんの「お食い初め(おくいぞめ)」などにも用いられます。

「ブリ」は成長にともなって名前が変わる「出世魚(しゅっせうお)」と呼ばれ、おせちでは立身出世を意味します。ブリは主に照り焼きにしますが、雑煮に入れる地域もあります。

「海老」の漢字は、長いヒゲを老人に例えたことに由来。曲がった姿の海老は、長寿の象徴とされています。また、飛び出した目を「目出たし(めでたし)」、脱皮を繰り返す様子を「生まれ変わる」として多くの祝い事に用いられます。

「貝類」アワビやトコブシ、ハマグリなどの貝が使われます。高級食材で知られるアワビの寿命は約15~20年といわれ、不老長寿の意味が込められています。アワビの仲間であるトコブシは「フクダメ」の別名を持つため、「福がたまるように」と願っていただきます。ハマグリは、対(つい)の貝がらだけがきれいに合って閉じることから、夫婦円満や良縁を表す食材としてひな祭りにも使用されます。

煮物

「筑前煮」根菜類と鶏肉などを油でいためて煮ます。「煮しめ」は鶏肉を入れない地域もあり、具材はいためず煮汁を残さないように仕上げます。どちらもたくさんの具材を同じなべで煮るため、家族が仲良く暮らすという意味が込められています。

「れんこん」複数の穴があるれんこんは「将来をよく見通せる」という意味があり、タネが多いことから子孫繁栄も祈願していただきます。また、「ん」がつく食材は運がよいとして大切にされます。

「にんじん」は、古くから縁起がよいといわれる梅の花の飾り切りをほどこし、煮物の彩りとして使用します。にんじんの赤はおめでたい色とされ、れんこんと同様に「ん」がつくことから、運がよい食材といわれます。

「里いも」親となるいもの下に子いも、さらに下に孫いもが連なるように育ちます。「八つ頭」は、親いもと子いもがひとつになって育ちます。どちらも、おせちでは子孫繁栄を祈願する食材です。

「たけのこ」は生育のスピードが速くすくすくと伸びるため、おせちでは子どもの健やかな成長や、立身出世、家運の向上を祈願していただきます。

「くわい」大きくまっすぐに伸びる芽は立身出世を意味し、「芽出たい(めでたい)」の字を当てます。また、子株がたくさんつく様子から子孫繁栄を願い、調理の際は亀の甲羅(こうら)の八角形にして不老長寿も祈願します。

「ゆり根」球根の周りに重なる「鱗片(りんぺん)」の見た目から、歳を重ねることや仲のよさ、子宝をイメージして子孫繁栄を願います。また、ゆり根は漢方薬に使用されるため、「無病息災(むびょうそくさい)」の意味もあります。

「こんにゃく」馬をあやつる手綱は、戦いに向けて心を備え、気持ちを引き締める意味があり、自己を律することにつながります。また、手綱が結び目に見えるため、良縁や縁結びの意味も含みます。

酢の物

「紅白なます」大根は人参の他生の魚を使用したことに由来します。色合いと形が祝いの飾りに使用する「水引き(みずひき)」に似ているため、縁起がよいおせちとして知られます。

「菊花かぶ」かぶを菊の花に見立てたもの。不老長寿を祈願する定番のおせちです。日本を象徴する菊は縁起がよく、邪気をはらう意味もあります。中央に唐辛子の輪切りを乗せたり、かぶを赤く染めたりして紅白にもします。

「コハダ」出世魚のひとつ。関東では「シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロ」と名前を変えます。粟(あわ)は、「米」「麦」「豆」と「黍(きび)」または「稗(ひえ)」の5つの穀物の豊作を願う「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」を意味します。

番外編:海外のおせち

年越しから新年にかけて祝う風習は、海外にもあるようです。アメリカ南部ではジャスミンライスと豆の煮込み「ブラック・アイド・ピー」を混ぜた「ホッピン・ジョン」、イタリアでは豚足の皮に豚のひき肉を詰めた「ザンポーネ」にレンズ豆の煮込みを添えたものを食べるようです。ロシアでは、牛肉や羊肉のひき肉を包んだ水餃子「ペリメニ」を年末から新年にかけて用意します。

アジア諸国は旧正月を盛大に祝い、中国では水餃子が定番で、韓国では「トックク」と呼ばれる雑煮が定番です。台湾では「長年菜(ツァンニェンツァイ)」と呼ばれるゆでたホウレンソウ、シンガポールでは「魚生(ユーシェン)」と呼ばれる魚と野菜の海鮮サラダなどを食べます。

年末から年始にかけては、どこの国でも気持ちが新たになるってことでしょうかね。

年末年始こそ和に親しむチャンス!

年末年始は自分が日本人であること・日本にいることをそれ以外の時よりも強く感じるのではないでしょうか?簡単に済ませられることも忙しい時は良いですが、スローテンポを味わうのも普段とは違う自分を感じることができると思います。着物や和食もとっつきにくいかもしれませんが、まずは着てみる、箸の上げ下げをもう一度見直してみる。お茶を急須でゆっくり入れて味わってみる。これだとハードルを低くすると思います。是非、普段のことを改めて見直してみる機会にしてください。

和のことについて、皆でお話しできると楽しい時間が増えそうです。このサイトでは、そういった和の暮らしや季節のこと、行事のお話しを皆さんと共有したいと考えています。

実有己さんのつまつま日記

今年最後のブログです。皆さんに和のことをお伝えしたい。との思いから始めたブログです。日本文化・・・と声高に言うつもりはありませんが、日本人の奥ゆかしさや優しさ、心遣いを時々でも思い出していただければ幸いです。毎日を丁寧に過ごしていきたいと思っています。来年は後生大事にしようと思える茶器と菓子器を探して、美味しいお茶とお菓子を準備して、1週間に1度は「ほぉ~」と心を緩める時間を持つことにしました。ほんの30分くらいかもしれませんが、お茶を楽しむ以外何もしない時間が自分の気持ちに余裕を生んでくれると思っています。つまみ細工も楽しいものを考えて、楽しんでいただけるようにしていきます。初夢で一富士二鷹三なすびが見れるように最後につまみ細工でつまんでみました。

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着物、茶道、和小物を暮らしに取り入れると良いコトが起こりそう。 噛めば噛むほど味が出る小さな幸せを感じられそうな気になります。
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