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【和の装い】着物と浴衣

着物を着るのに良い季節になってきました。晴れ着を着る機会も多かったこの4月。華やかなお着物に金糸銀糸をあしらった帯など慣れていないと少し緊張する装いでもあります。汚したらどうしよう、着崩れてきたらどうしたら良いかしら、鼻緒で足が痛くなるかもしれない・・・など。いきなり格の高い着物や帯、履物だと難しい~、大変~と構えてしまいますよね。

私も着物の着始めは歩き方がギクシャクしたり、知らない内に着物を汚してしまったり、お草履の鼻緒が当たるところが痛くなってしまって、家に帰りつくまでがとても遠く辛いと感じたこともあります。それに比べて、夏祭りや花火大会などに着て、おでかけした浴衣はもう少し楽でラフ、汚してもお家で洗えたり、サンダルでもOK~と気になることが少なくて、また着たい!と思いました。皆さんもそんな経験ないですか?そんな着物と浴衣の違いをご紹介しましょう。

着物と浴衣それぞれ

着物の形・デザインは長方形を組合わせた衣服になります。それ自体は着物も浴衣もほぼ同じです。しかし、元々の使用場面等が大きく異なります。

浴衣

もともとは平安貴族が蒸し風呂に入る時、水蒸気で火傷をしないように麻で作られた「湯帷子(ゆかたびら)」を着たことがはじまりといわれています。それが時代とともにお風呂上がりに着るものとなり、呼び方も「浴衣」に変わっていきました。江戸時代には庶民が銭湯に通いはじめ、風通しが良く汗を吸ってくれる浴衣を入浴後に着るようになったようです。
現代でも旅館などで浴衣を着るのは、この名残ですね。

着物

着物は字面通り「着る物」、衣服全般のことを表していました
現代では「着物=和装」という捉え方ですので、浴衣も着物の一種類となります。

はじまりは平安時代から。宮廷で身分の高い女性が十二単の下に着ていた「小袖(こそで)」が、着物の原型といわれています。

江戸時代に一般庶民の間で着物文化が花開き、着物はいまの形へと進化し始めます。
帯揚げ、帯締めを使ってさまざまな形に帯を結ぶなど、着物のルールの多くが江戸時代に作られたと言われています。

明治以降洋服が普段着として普及し始め、着物よりも低価格で手軽に着られる衣服として浸透していきます。その結果、着物は成人式や結婚式などの冠婚葬祭などで着る特別な衣服であり、フォーマルウエアという風潮になっていきます。

夏着物

浴衣は前述にもありますが、着物初心者の方から上級者まで夏の和装として、とても気軽に着ることができます。いつかは着物を着たいと思っている方が、手始めに浴衣をきるということも多いようです。また、最近では、浴衣に半衿や飾り紐などを利用して、あえて着物風に着られている方も見かけます。私自身も半襦袢を着て、着物のように着ることは多いです。浴衣に慣れてくれば、次はステップアップとして、絽や紗、麻などの夏ならではの着物に袖を通すのも大人女性の魅力がアップします。

きものレンタリエのきもの豆知識

きものレンタリエ 引用

それ以外の違い

襦袢

着物:着物の下には肌襦袢や長襦袢を着ます。肌襦袢は下着、長襦袢は重ねて着ているように見せるためのものです。

浴衣:湯上りに着るものだったということもあり、浴衣の中に何も着ないので襦袢は使用しません。

ただ、浴衣一枚では着付けにくいことや汗を吸ってくれるため、また映ってしまうという心配なこともありますので浴衣用の下着を着用するのが良いです。透け感が涼しく感じさせるので、浴衣での外出は夏限定です。素材やデザインによっては、浴衣でも長襦袢を重ねて夏着物のような使い方ができる場合もあります。

着物:素材や種類によって異なりますが、袋帯、名古屋帯、半幅帯を使用します。

浴衣:一般的には半幅帯を使用します。以前は子ども用だった兵児帯も大人用として目にすることが多くなってきました。半幅帯よりもさらに結びやすいです。あるいは、半幅帯に合わせて薄手の兵児帯を飾り結びで合わせたりもします。着物にあわせる他の帯だと厚みが出て暑苦しい印象を与えてしまうので、浴衣に半幅帯をアレンジして結ぶのがおすすめです。

小物

着物:足袋を履き、草履を履きます。

浴衣:足袋を使用せず裸足で下駄を履きます。

着付け

衿合わせは右前であることは共通。丈を合わせるためのおはしょりの仕方は、着物も浴衣もほぼ一緒です。

着物:長襦袢を着ていること、帯の結び方、着物の格によって着付け方法が多少異なるなど、浴衣よりも着付けにかかる手間も時間も変わってきます。

浴衣:着物よりも簡単に着付け易いので、初めて着付けをするという方でも、浴衣の着付けはチャレンジしやすい着物になります。

着物の帯を結ぶ時に必要な帯締めや帯揚げ、浴衣ではアクセサリー感覚で楽しめたり、帯留めを使って華やかに演出したりと、着物とはまた一味違う遊び方もできますね。

梨花和服

京都着物レンタル 梨花和服 引用

着物、浴衣の違いを多少は分かりましたか。着物に対して、少しだけ敷居が低くなったら良いなと思っています。皆さんにとって、着物ってどういう印象なのか教えていただけると嬉しいです。個人的ではありますが、着物姿だと【丁寧な対応をしていただける】【ゆっくりした動作が優雅だと言われる】【慌ただしい時でも一呼吸おくことがたやすい】【優しく接していただける】【背筋が伸びて、深い息が出来てると思います】着るものが違うだけで、こんなに違うのねぇと思います。着物のエピソードでよく覚えているのは、着物姿(リサイクル着物で豪華なものではなかったです。)でスーパーに立ち寄り買い物をしていたところ、店員さんが寄って来て「必要なものあれば、お取りします。」ってデパートですか、ここは?と思うことがありました。そんな体験してみたくないですか。是非楽しんでいただきたいです。


実有己さんのつまつま日記

前回のブログで「お抹茶を点てる」ことをしているお話しを書きました。それは今も続いており、その時だけはとても優雅な気持ちと所作になってると思います。他は特に変わるようなことないのですが、一つのことだけで、毎日の暮らしに張り合いや楽しみが増える。笑顔になれる。人に優しくできるって凄いですよね。お抹茶をいただくのに必ず『お菓子』を準備します。それも気張ったものではなくて、クッキーの時もあれば、チョコ。頂き物の少し高級なお菓子だったり。先日は簡単なレシピで電子レンジでできる”いちご大福”まで作ってしまいました。お料理苦手なのに・・・変われば変わるものだなぁと我がことながら驚いています。暮らしを整える、上質な暮らしを引き寄せる、そんなお話を皆さんとしたいと考えています。

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着物、茶道、和小物を暮らしに取り入れると良いコトが起こりそう。 噛めば噛むほど味が出る小さな幸せを感じられそうな気になります。
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