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【土用】年に4回ある季節の変わり目(夏土用)

【土用】正式名称は「土旺用事(どおうようじ)」。略したものが一般ですよね。土用と聞くと夏の暑くなり始めた頃にうなぎを思い浮かべるのは私だけではないと思います。しかし、この【土用】の日、各季節の変わり目にあるってご存知でしたか?

陰陽五行説では宇宙は2つの「陰・陽」と5つの元素(水、金、土、火、木)からできていると考えられています。
春は「木」、夏は「火」、秋は「金」、冬は「水」が支配するとされ、残った「土」を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、立春立夏立秋立冬の前の約18日間を土用としました。次の季節へ移る前の準備期間になるわけです。

それぞれの土用

2022年の時期

冬土用:1月17日~2月3日
春土用:4月17日~5月4日
夏土用:7月20日~8月6日
秋土用:10月20日~11月6日

土用の虫干し

梅雨明けのころにやってくる夏土用。湿気やカビ、虫が気になる季節でもあります。そこで、害虫やカビなどから衣類や本を守るために行われるのが「虫干し」です。晴れた日が続いた乾燥した日に風通しの良い場所に陰干しをして風を通して予防します。昨今はエアコンや除湿機のおかげでこのような風景は見られなくなりましたが、寺院では今でも行っているところがあり、虫干しを兼ねて本尊などを特別に拝観できたりすることもあるようです。

虫干し

土用干し

梅干しづくりに欠かせない土用干し。土用干しをすることで殺菌作用が働いて長期保存が可能になります。また、果肉が柔らかくなり、色も鮮やかになって風味が増し、味もまろやかになります。この土用干しをするのも夏土用のころです。

土用干し

土用について

引用: KAGOSHIMA Visitors’Guide

やってはいけないこと

1.土動かし

土用の期間中、土公神(どくしん・どこうしん)という陰陽道の土をつかさどる神様が支配されていて、土の中にいらっしゃると言われています。そのため、この期間は土を動かしてはいけないとされています。土いじりや草むしり、柱立て、基礎工事、壁塗り、井戸掘りなどを含む穴掘り、増改築などです。ただ、土用前に着手した農作業や増改築についてはやってもよいと言われています。

2.新しいこと

転職、就職、結婚、結納、開業、開店、新居購入などの新しいこともしてはいけないと言われています。土用は季節の変わり目にあたります。その時季は体調を崩しやすい時期でもあります。医学が発達していなかった昔は、体調の変化が生活に大きな変化を与えたり、病気が重くなったりしたためと考えられます。

3.旅行

2.と同様に体調を崩しやすい時期で、医学が発達していなかったからだと考えられます。

準備が大事ってこと!

やってはいけないことがあるとか、やった方が良い事だとか何だか難しそうにも感じますが、経験に基づいた先人の知恵が詰まった暦のことですね。ようは無理をせず、新しい季節を迎えるために準備が大切ですよ。という教えでもあると思います。

日本の伝統文化も準備8割といわれるように、準備が大切です。私がお伝えしているつまみ細工も最低限の道具を揃えて、つまむための布地を準備する。ここまでできると半分くらいは終わったようなものです。後はイメージ通りにつまんでいくだけです。準備する道具や初心者の方にも使いやすい生地については、以下を参考になさってくださいね。

このサイトでは、そういった和の暮らしや季節のこと、行事のお話しを皆さんと共有したいと考えています。



実有己さんのつまつま日記

暑さ本番になってきました。浴衣に下駄、団扇をもってそぞろ歩きなんてことがとてもオシャレに思います。着物よりも手が出しやすい浴衣。浴衣に合わせた小物を揃えるのも楽しいです。夜に着ることが多いので、髪飾りなどのアクセサリーはちょっと光る素材のものだと涼しげにも見えて、とても素敵です。ご自分の浴衣や帯に合わせて、自作するというのもおススメ。久しぶりに浴衣を新調したいと思っていますので、それに合わせた髪飾りを作ろうと思います。浴衣をかっこよく着るには準備と練習が大事。自分で着れません。という方。浴衣の着付け練習と髪飾りを作るワークショップを開催しますので、お時間あれば、どうぞ活用してください。一度覚えるとずっと使える着付け。紐が結べればOKですよ。ちょっとしたコツなどもお伝えします。

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着物、茶道、和小物を暮らしに取り入れると良いコトが起こりそう。 噛めば噛むほど味が出る小さな幸せを感じられそうな気になります。
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