日本には5つの節句『五節句』があります。1月1日から始まりますが、重陽の節句は最後の節句となります。別名”菊の節句”と呼ばれます。菊の花には様々な種類があり、小さく可憐な小菊から人の顔ほどもある大輪の菊。花びらにしても色々な形状があります。
糸菊や乱菊と呼ばれる花びらの一つ一つがとても細く、美しい菊が昔から好きでした。近所にはそうした菊を大切に育てているお爺さんやおばあちゃまがいたことを思い出します。
節句とは
『節句』は、季節の変わり目に行われる伝統行事の一つ。五節句は、唐の時代に制度として確立されていて、日本には奈良時代に伝わってきました。中国の陰陽五行思想に基づいて、奇数は陽、偶数は陰と考えられていました。奇数の月と奇数の日は、陽が重なって陰になることから縁起が悪いとされました。そのため、旬の食べ物を食べて、生命力を授かり、その力で邪気を祓う目的で行われていた行事が五節句の由来とされています。
由来
9月9日は縁起が良いと考えられる「9」が2つ続くため、特別な意味を持つ日と考えられました。この日は、邪気を払い、健康・長寿を祈願する日として、菊の花を摘んで酒に浸けて飲む風習がありました。この風習は「菊酒」として、邪気を避ける力があると信じられていました。
日本に伝わってきたのは8世紀頃、平安時代には宮中でも行われるようになりました。特に、菊の花は「霊薬」として、邪気を払い長寿の効能があると信じられていたので、重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれるようになったそうですよ。
綺麗なだけではなく、そんな力も菊の花にはあると信じられていたんですね。ちょっとあやかりたい。
食べ物
魔法のような力がある菊の花を使った”菊餅”や”塩漬け”、”お茶”、”菊酒”など、料理や飲み物が中心のようです。
他には秋の収穫期とも重なることから「栗」を使ったお料理も。栗は疲労回復効果のあるビタミンB1やビタミンCを多く含んでいるところもピッタリなんですね。
行事
被せ綿(きせわた)
重陽の節句の前日(まさしく本日)に菊に綿を被せておいて、翌朝、菊の露や香りが移った綿で体を清めると長生きできると言われているそうです。
菊湯(きくゆ)
端午の節句の時に菖蒲湯を使うように、湯舟に菊の花を浮かべて入ります。これだとすぐにできそうですね。
菊枕(きくまくら)
枕に菊の花を入れて眠ると菊の香りで邪気を払えるそうです。
季節ならではのお細工物
日本の季節は先取りすることが多いです。これから咲き誇る菊を先取りして髪飾りや帯飾りなど思うがままにつまんでみましょうか。
『重陽の節句』にあわせて、菊の花をつまんでみました。菊も様々な種類があります。小菊から糸菊や大輪の菊など、どんな菊がお好みですか?
お花は色々好きなものがあります。色が好みだったり、1つ1つの形が好きだったり、香りが好きだったり。その中で菊の花は、細い花びらを持つ糸菊や乱菊が大好きです。趣味の日本刺繍でも乱菊の花を刺繍したりしました。
和の行事はたいそうにしようと思えば、由緒正しく1から10まできっちりとすることもできます。が、その意味さえ理解していれば、端折ったり、メイン部分だけ行ったりでも良いのはないかしらと思います。重陽の節句も色々と準備が・・・と思うと腰が上がらないですが、ピンポンマムと呼ばれる可愛らしい小菊を1輪花瓶に挿して眺めるのもよし、小さな布を使って、菊をつまみ細工でツマツマしてみるのもよし。行事を愛でるところだけ忘れなければ、ずっと伝えていけるのではと思います。
忙しい毎日だからこそ、季節の変わり目に静かな時間を持てると明日の活力にもなると思っています。
和を暮らしに取入て、毎日を丁寧に優しい気持ちで過ごしていきたいですね。丁寧な和暮らしでは上質な暮らしを引き寄せる、そんなお話を皆さんとしたいと考えています。
ブローチ
各日 定員:5名 講習費+材料費+税=3,300円
12月12日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
2025年1月9日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
2025年2月13日(木)★リアル(横浜)
- 午前10時30分~午後12時
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